雷子

【プレイレポート】ニンテンドー3DSで遊ぶことで、怪しいプレイフィールが生まれる『雷子』

By asabat, 2015/06/16

昨日のブログの閲覧数が過去最高を更新してビビっていますが、今日からまた平常運転に戻ります。
今回紹介するのはニンテンドー3DSの『雷子』、2015年4月9日に発売されたゲームですね。
この『雷子』は『難攻不落三国伝~蜀と時の銅雀~』の完全リメイクなんですが、キャラクターデザインやゲームシステム、シナリオなど、いろいろな変化があるので、オリジナル版を遊んだ人も楽しめる作りになっています。

おれのほうは、製作が不思議な作品を作り続けている”クロン”ということで、発売日にしっかり買わせていただき、ブログに書いたつもりでいたら、文章だけ書いて公開しないまま放置していた形跡が。E3のこのタイミングで悔い改め、『ファイナルファンタジー』や『シェンムー3』のネタを封印しつつ、多少のリライトを加えつつ更新しておきたいと思います。マジ両作ともに楽しみですね!

▲今回紹介するのは『雷子』。『アイランデイズ』を開発した、クロンさんの作品です。

▲今回紹介するのは『雷子』。『アイランデイズ』を開発した、クロンさんの作品です。味のあるゲームを探しているという方にうってつけの作品ですよ!

さて、この『雷子』は、三国志をベースにしたシミュレーションゲームですが、その真価はオリジナリティあふれるストーリーにあります。張飛や関羽が美少女キャラクターとして登場するので、ちょっと遊ぶとよくあるギャルゲー三国志かと思われがちですが、ストーリー中盤以降は、人がバタバタと死んでいく激しいゲームへと変貌します。これらの死亡シーンは、家庭用ゲームのギリギリのラインを超えてきているように感じられるんですが、こういった過激な描写をウリにしているのねと思いきや、最後まで遊ぶと「なるほど」と思わされる落としどころに着地してくれます。
これ、ホンマにCERO Cでいけるんかというシーンの目白押しです。
グロシーンだけなら、CERO Zの『カオスチャイルド』とタメはれるくらいのものも入っています。

▲登場人物の死亡描写はかなり過激。レーティングCで通ったことが不思議な勢いです。

▲登場人物の死亡描写はかなり過激。レーティングCで通ったことが不思議な勢いです。

物語は、蜀、呉、魏と、国を変えて語られていきます。蜀編の途中までは、『三国志』をベースにしたものなのだなと思わされますが、蜀編の後半から、呉、魏、その後の展開は、本作ならではの解釈や、オリジナル展開を盛り込んだものとなっていて、マジで熱い。熱いんです。

▲物語後半は熱い展開の連続。登場人物一人一人にスポットが当たるのような物語展開は見ごたえ十分です。

▲物語後半は熱い展開の連続。登場人物一人一人にスポットが当たるのような物語展開は見ごたえ十分です。

コンシューマーのゲームではあまり見られない、コアすぎるキャラクター設定も見どころのひとつで、表向きは勇猛果敢な武人が、実はポエムを趣味にしていたり、同性愛的な趣向を持っていたり、プレイしていて、この設定は必要だったんだろうかと思うところも多々あるのですが、随所でその設定をうまく活かして、独特すぎる物語を作り上げています。美少女三国志と先に書きましたが、男キャラクターも多く、諸葛亮や劉備は女の子、曹操や甘寧は男といったふうに、どういった基準で男女を分けたのかよくわからないところも、つかみどころがなくて面白い要素になっています。

▲本編のところどころに奇想天外なシーンが飛び出すことも。キャラクター設定が、ユニークすぎて、ときどきついていけなくなりますが、それも含めて本作の味になっています。

▲本編のところどころに奇想天外なシーンが飛び出すことも。キャラクター設定が、ユニークすぎて、ときどきついていけなくなりますが、それも含めて本作の味になっています。

シミュレーションパートの難度はかなり易しく作られています。負けてもすぐにリトライが可能で、マップによっては、オート機能で勝利できるほどのゆるい作りになっているので、サクサク進んでいきます。プレイしていて、急激に難度があがるマップがひとつだけあるんですが、そこさえ乗り切れば、エンディングにたどり着けるはずです。本作唯一の難しいマップについては、公式のほうでヒントも出ているので、インターネットの海から攻略法を探してみてくださいね。

▲こちらは戦闘パートの画面です。ユニットを移動させて、敵ユニットを攻撃するという、よくあるタイプの戦闘になっています。

▲こちらは戦闘パートの画面です。ユニットを移動させて、敵ユニットを攻撃するという、よくあるタイプの戦闘になっています。

▲ユニットごとに特殊能力が設定されています。これを活かさないと攻略できないマップはほとんどありません。ただし、とあるマップと最終バトルは、この能力を活かした戦術が必須になってきます。、

▲ユニットごとに特殊能力が設定されています。これを活かさないと攻略できないマップはほとんどありません。ただし、とあるマップと最終バトルは、この能力を活かした戦術が必須になってきます。

▲バトル中に、「詰み」を感じたら即タイトル画面に戻れるのですが、こういったシステムのレスポンスが爆速なのも嬉しいところです。

▲バトル中に、「詰み」を感じたら即タイトル画面に戻れるのですが、こういったシステムのレスポンスが爆速なのも嬉しいところです。

イベントシーン以外のグラフィックや演出はかなりあっさりとしていますが、アドベンチャー好きにはどこかしら刺さる要素を持った物語となっています。ちょっと通なゲームを遊んでみたいという人には、オススメしまくりたい一本です。評価の分かれ目は、ユニークすぎるキャラクター設定や、ときどきシュールなギャグ描写を許容できるかどうかになると思います。

また、本作は、プレイステーションVitaへの移植版が発表されたのですがニンテンドー3DSで遊ぶからこそ、不思議な気分になれる1本かと思います。ファミリーウケのいいニンテンドー3DSで、こんなハードなシナリオのゲームを遊んでいいのかという、ちょっとした背徳感がイイんです。というかなんで3DSで発売したんだろうと思うのですが……。

続編の開発も発表されているので、この先の展開が楽しみな一本でもありますね。