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【プレイレポート】手の届かない、透き通った青春を眺める『蒼の彼方のフォーリズム』

By asabat, 2014/12/03

『蒼の彼方のフォーリズム』(sprite、18禁)を一通りクリアーしました。
絵師さんが変わったことで、このブランドを追いかけるのも終わりかなんて思ってたけど、蓋を開けてみればいつものsprite、ほどよい余韻が残っています。絵柄についても、CGの塗りが前作までのものに似た雰囲気なので、従来のファンの方も違和感なく楽しめるはずです。

この作品は、発売前にアニメ化が発表された期待の新作ですが、
作り手側のアニメへの意識も強いのか、エロ分は薄めですが、シナリオはその分丁寧。

絵柄の個性がこのブランドの強みですが、個人的には、シナリオの雰囲気もとても好きです。格別泣けるだとか、鮮やかな伏線回収があるというわけではないんですが、「なんとなく美しい学生生活の日々が過ぎていく」というところを描かせると、このブランドにかなうところはないのでは。

淡い雰囲気のキャラクターや世界に合った、透明感のあるシナリオがこのブランドの持ち味です。設定、演出、話のまとめかた、どれもが主張しすぎないように、高いレベルでまとまっています。美少女ゲームではあまり見ない、不思議なバランス感覚を持っているメーカーです。

要素のひとつひとつ、主張しすぎないというと、なんだか誤解があって、メリハリに欠けるのではとか、作りこんでいないのではと思われるかもしれませんが、終わった後には、微炭酸飲料のような、さわやかな余韻が味わえます。spriteというブランド名からは炭酸飲料をイメージしてしまうほどテキトーな感性をもつおれですが、正しい由来は不明です。でも、spriteの自販機にプロモーションをしてたりしますし、たぶん何かしら関係はあるんでしょう。

青春、恋愛ものというのは、前面に感動を押し出してくるよりも、にじみでるくらいのほうが良い、と思うのはおれがおっさんになったからかもしれません。

今のところ、個人的には今年のベスト美少女ゲーム。

アニメ化も楽しみにしております。

しかし、今年のベストなんていいつつも、去年、今年と、遊んだ美少女ゲームの数はどんどん減っています。大学時代は年間100本は絶対に遊ぶとノルマを課していたほど、好きなジャンルだったんですが、ここ数年はやっぱりKey作品は至高、みたいな老害オタク的なところに行きついてしまいました。

理由というのもなんとなく自覚はあって、シナリオが良さそうということで遊んだゲームのほとんどが、過去の名作を越えてこないと感じたからです。遊んだゲームが悪かったのかもしれませんが、越えてこないというか、近く感じてしまうんですね。どこかで感動させられた覚えのある仕掛けが多すぎるというのが、ここ最近の印象で、最近は、絵が気に入ったものをプレイするというだけになってきています。

ただこの、絵だけで買うというのも、最近控え気味で、ここ数年、自分自身に絵柄の好みの変化がないのか、好きな絵師さんのソフトだけを追いかけるという形になってきました。

イカンイカン、これではますます老害オタクになってしまいます。コレはやっておけという作品があれば、教えてくれると嬉しいです。