直島(香川県)を、カメラ片手にゆるゆるとまわってきました。株式会社ベネッセホールディングス、福武財団がアートスペースとして力を入れているこの島には、見ごたえのあるアートが点在しています。今回は、日帰りでの観光でしたが、安藤忠雄さんの建築、草間彌生さんの「かぼちゃ」、島に点在するアートハウス「家プロジェクト」、有名な作品は一通り楽しむことができました。ベネッセの宿泊施設に泊まるかどうか悩んだのですが、それは夏の、海の雰囲気が良い季節にとっておきたいと思います。
アートの島として知名度の高いこの島は、海外からの観光客の方も多くて、たどたどしい英語で道案内をする機会も……。ほんと若いころに海外留学をしておくべきだったと思うことが最近増えました。一番の目的だった、地中美術館のスタッフさんは、皆白衣で、バリバリのバイリンガル。格好よかったです。
一月ということで、閑散期なのか、閉まっているお店も多かったですが、美術館巡りには最適でした。地中美術館の一部の作品は、一度に見られる人数が決まっているものがあるので、混雑している時期にいくと数時間待ちということもあるようです。美術館などは、もちろん入場料が個別にかかってくるのですが、行くところ行くところで財布を出すのが面倒なので、パスなんかがあれば嬉しいなぁ、なんて。(美術館、家プロジェクトをぐるぐるまわったとして、だいたい一人あたりの予算は1万円程度です。)
昼食は、道中で見つけたお店で素早く食べました。香川県はうどん、と勝手に決めつけていて、食べ物についてろくに調べずに突撃したのですが、どれも美味しかったです。
今回は高松港に車をとめて、9時くらいの船で直島に渡って日帰りというプランでしたが、さすがに寒さはヤバかったです。直島では、タクシーもほとんどないようなので、車を高松港に止めていくと、頼れるのは30分に1本来るか来ないかのバスと、己の脚になるわけで、当然バスの待ち時間を噛み合うわけもなく、寒風の強い中をひいひい歩いて移動しました。この記事にある直島を歩くなんて優雅なタイトルをつけている場合じゃないくらい寒くて、鼻水とも格闘しました。
冬に行くなら、フェリーに車を乗せるのもアリかもしれません。行きに使った高速船が、あまりにも揺れが激しくとにかくスピード重視という乗り物だったので、ビビりのおれはわりと生きた心地がしませんでしたが、あれは海が荒れていたせいなんでしょうか。
アートとして置かれているものに、町の雰囲気がひっぱられて絶妙なゆるさが生まれています。
人工的に美しく整備された場所と、島の風土の境目がときどきわからなくなるバランス感覚が、この島一番の魅力だと思います。海の格別な季節、夏にまた再訪したいですね。